固定資産を使用している途中で、
その固定資産の破損や腐蝕などに対して修理や改良等を行う場合、
支出した金額などについて費用として判断される「修繕費」または
固定資産の付加価値の増加として判断される「資本的支出」へと一定の判断をもとに振り分けを行うことが求められます。
修繕費
事業所の建物や事業を営む上で必要な機械などが
使用途中に損傷・故障した際、原状回復をするために要したと認められる部分の金額
資本的支出
事業所の建物や事業を営む上で必要な機械などの
価値を高める、または耐久性を増すものであると認められる部分の金額
支出した金額がどちらに該当するのかを判断のが困難な場合は、下記のフローチャートを
参考に判断します。
修繕と資本的支出の判断の一例として、以下の事例を確認します。
事例
光成株式会社は、建物(築15年)の1階を工場、2階を事務所兼倉庫としています。
この会社は、工場で使用する材料等を運ぶためにエレベーターを使用しています。
しかし、ある日エレベーター内のモーターが故障したため、修理を行いました。それと同時に外付け階段を建物に取り付けました。
今回、エレベーターの修理には30万円、外付け階段の取り付けには60万円を支出しましたが、どのように処理を行えばよろしいでしょうか。
経理方法
エレベーターの修理に要した30万円は、明らかに故障した部分の原状回復に要したものとして、修繕費に判断されます。
そして外付け階段を取り付けるために要した60万円は、建物に対して物理的に付加した部分であり、
建物の価値を高めるものとして資本的支出に判断されます。
(文責:脇坂 陸)
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