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タックスレター

2024.03.01

相続は揉めゴトが起きやすい?  

財産が少ないから相続トラブルは無縁??

「相続トラブル」 財産の多い少ないは、実はあまり関係がないようです。

ちなみに、2018年の司法統計をみると、家庭裁判所に持ち込まれた遺産分割事件の内訳は、

遺産額1,000万円超5,000万円以下が約42%、遺産額1,000万円以下が約33%でした。

 

 

トラブルは「心変わり」で起こる

遺言書を書いてもらえば、トラブルが回避できるかというと、そうもいかないのです。

なぜかというと、遺言書は何度でも書き換えができるからです。

 

例えば、

「私が死んだときは、長男A男にたくさん遺贈する旨の遺言書を書くからね」と言っていたとしても、

「んー、やっぱり、親身になって面倒を見てくれた長女B子にたくさん残すことにしょう」と、

遺言書を書き換えてしまう可能性があります。

 

A男とB子の双方に配慮して、

「とりあえずはA男に相続させるが、A男が亡くなったときの遺産はB子に相続させる」と書いたとします。

しかし、このように書いた遺言書は、法律上無効です。

つまり、遺言によって、次の世代の相続まで指定することはできないのです。

 

 

トラブルに効くスゴイ制度 「家族信託」

このような問題を回避する方法として、家族信託があります。

家族信託とは、特定の財産の管理を身近な家族に信じて託す契約のことを言います。

 

この家族信託契約を使って、

家族全員が「元気で人間関係も良好」なうちに、財産の承継の仕方を決めておけば、

後々の相続トラブルを回避することができます。

また、自分からA男にA男からB子に相続させるという流れをあらかじめ決めることも可能です。

このように家族信託は、円滑な相続対策となりますが、登記手続きを必要とする制度なので、

司法書士との連携が取れている税理士に相談されることをお勧めします。

 

遺言書を書けば万事解決!というわけではありません。

言葉では、「そんなに残さなくてもいいよ」と言っていても、

いざ、お金が絡んでくると、少しでも多く貰いたいと思ってしまうものです。

残された家族が仲良く暮らし続けていくために、

「生前にできることは何か」を考えていただければと思います 。

 

 

ご不明な点、ご相談等ございましたら、お気軽に当事務所にお問い合わせください。

 

参考書籍:「ぶっちゃけ相続」橘 慶太 著  ダイヤモンド社 出版

文責:光成 萌香